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自分用の逸話置き場みたいなものです。
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    ・福島正之敗軍を勵ます
    福島刑部大輔正之は、左衛門大夫正則の嫡男なり、慶長五年九月十五日、関ヶ原に天下分け目の大戦なり、正之十六歳の少年を以て、亦た軍に従ふ。正則は東軍の先鋒たり、先づ西軍の主将浮田中納言秀家の軍に向かつて、戦を開き、双方の士卒、鋭を尽し、気を励まし、追ひつ、返しつ、揉みに揉んで挑み戦ふ、されども敵は目に余る大軍、撃てども突けども事ともせず、嵩に掛つて攻め立つれば、味方終に捲し立てられ、終に関ヶ原の中程まで引き退く、秀家勝ちに乗じて、息をつかず追い立て、攻め立つ、正之父と同じく馬を並ぶ、此時憤然として士卒に向かひ、
    「刑部大輔此処に在り、穢なくも敵に後ろを見するかや。返せ、止まれ。」と大音に呼はばれば、家老福島丹波、小関石見、長門隼人を始め、大崎玄蕃、松田下総、喜多次郎左衛門、可児才蔵、吉村又右衛門以下一騎当千の勇士、之に励まされて、憤然として猛り立て、各々槍を奮うて、秀家の軍中に突き入る。
    井伊兵部大輔、加藤左衛門佐、筒井駿河守等の諸軍、亦た横合ひより撃って掛かれば、勝敗の勢い忽ち変じて、秀家の軍、早や浮立ちとなる。正則馬を丘上に立てて、
    「味方上槍になりたるぞ。敵の備はみだるるぞ。進めや、打てや。」
    と指揮すれば、味方の士卒、競い進みて、秀家の股肱と頼める船越紀伊、稲葉安房、佐野下総以下の勇士百五十余騎を斃す、此時西軍の諸陣、多く敗すれば秀家如何に叱咤号令すれども及ばず、終に散々に崩れ走り去る。
    若し正則の軍にして崩壊すれば、或いは東軍の敗退に帰したるかも知るべからず、其咄嗟に態勢を挽回せしもの、実に正之の一言にあり、見るべし少年の一言も全局の勝敗を左右する力あることを。
    (青年美談)


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    そこそこ優秀な人材だったんだろうなあ。
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